太陽光発電とは、太陽電池(ソーラーパネル)に太陽光を受けてそのエネルギーを電気に変えて発電するシステムです。
一般家庭の場合、太陽電池の他に、パワーコンディショナーという、発電した直流電力を家庭用の交流電力にする機器などが必要になります。
さらに、発電した電気を自分で消費する他、余った電気は電力会社へ売るのが一般的になっています。
太陽光発電を暖房との関係で利用される方は多いようです。
直接的な暖房との関係だけでいうと、安い深夜電力を使って、夜のうちに蓄熱暖房機や蓄熱床暖房システムに熱を貯めておいて、その熱を昼間に使うというものです。温水床暖房などでも同様の方法を使うことができます。
そして、昼間は太陽光発電でつくった電気を高い値段で電力会社に売ります。発電した電気をバッテリーに貯めておくという方法もあるのですが、バッテリーの設備費が高額になるので、代わりに電力会社を利用しているということです。売単価が高いことが更にメリットになります。
一般的には、夜にエコキュートなどの熱交換給湯器でお湯を作っておくというパターンが多いようです。温水床暖房と組み合わせることができます。オール電化と一緒に導入される方も非常に多いようです。他の光熱費も含めて、結果的に暖房費を減らすことを目指します。
意外なことに、寒冷地で太陽光発電を導入されている方も多いようです。寒冷地であっても光さえあれば発電でき、温度はむしろ低い方が発電効率が良くなるという面があります。積雪が少なく日照の多い地域では有利になるようです。
寒冷地では暖房や給湯で光熱費が高くなるので、安い深夜電力で給湯や蓄熱をして、昼間は太陽光発電でつくった電気を電力会社へ売ることで、トータルの光熱費を抑えているようです。勿論、実際に導入されている方は、金銭的な問題だけでなく、環境問題を強く意識されている方が多いです。
更に積雪のある地域でも太陽光発電を導入されている例もあります。雪が太陽電池を覆ってしまっては発電できないのですが、周りにある雪は太陽光を反射することで発電量を増やすという効果があります。
そして、雪が太陽電池を覆わないように、屋根角度を大きくすることで雪を自動的に落とすなどの工夫をされているようです。冬場は屋根角度が大きいほうが多くの日照を受けることができるという効果もあるようです。
太陽光発電を導入して失敗したケースの主なものは、上記の短所の項目にあるような、雨漏りが発生したり、悪徳業者に引っ掛かったなどです。
しかし、そういったことが全く無く導入できたのに、運転開始後に光熱費が高くなってしまったという失敗例もあるようです。それは昼間も家に居る方が、季節別時間別電力契約をしたために、昼間の電気代が高くなってしまい、太陽光発電の売電と安い深夜電力のメリットを帳消しにし、更に上回ってしまうというケースです。導入に当たっては、設置場所の環境や現在の光熱費の状況、生活パターンなどを良く調査して適切な設定をする必要があるようです。