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蓄熱床暖房の総合情報

蓄熱床暖房とは(蓄熱式床暖房)

蓄熱式床暖房とは、電気代の安い深夜電力を利用して、夜のうちに蓄熱体に熱を蓄えておき、昼間にその熱を少しずつ放出することにより暖房するものです。

昼間も家に長時間居る家庭向きです。
また、単位面積当たりのエネルギーコストは安くなるので、広い範囲を暖房する場合にも適しています。

蓄熱式電気床暖房

蓄熱体の種類によって、潜熱式と顕熱式があります。また、蓄熱体を組み合わせた潜熱顕熱併用式もあります。

潜熱式蓄熱床暖房

潜熱式蓄熱床暖房とは、蓄熱体の相変化を利用して蓄熱量を高めたものです。相変化とは、例えば物質に熱を加えると固体から液体に変化することです。熱を加えると液体になるような蓄熱体は、固体に戻る時にたくさんの熱を放出します。この時は一定温度で熱が放出されるというメリットもあります。
ただし、顕熱式より初期費用は高くなります。

顕熱式蓄熱床暖房

顕熱式蓄熱床暖房は、相変化をしない蓄熱体を使ったものです。潜熱式より初期費用が安くなります。
一方で、潜熱式と比較すると、蓄える熱が少なくなります。

蓄熱体に水を使うものがあり、これは温水式と同じような構造となり、蓄熱式温水床暖房などと呼ばれます。
更に、ヒートポンプを使った場合は蓄熱式冷水床冷房ができるものもあり、これは蓄冷式床冷房などと呼ばれています。

蓄熱床暖房の長所

  • 頭寒足熱効果を得やすく、遠赤外線効果など体感的にも快適な暖房です。
  • 風に当たる不快感がありません。
  • 風を送らないので、埃を巻き上げません。
  • 空気を汚さないので、換気が少なくてすみます。
  • 料金が安い深夜電力を使うので、他の床暖房に比べてランニングコストが安くなります。
  • 温水式床暖房と違い、基本的にメンテナンスは不要です。
  • 温水式床暖房と違い、7~15年で燃焼装置を全交換する必要がありません。

蓄熱床暖房の短所

  • 熱の放出量の調節はできないので、日によって、時間帯によって、暖まり過ぎたり、熱が足りなかったりします。(この問題を解決するには、他の暖房機器の併用等の必要があります)
  • 非蓄熱式電気床暖房に比べて、初期費用が高くなります。
  • 暖められた床下に、シロアリを呼び寄せてしまうことがあります。(予め、対策が必要です)
  • 床に長時間接していると、低温やけどの危険性があります。
  • 熱により床材が変質することがあります。
  • 暖められた床からの上昇気流が起きるので、塵などが漂うことがあります。

主なメーカー

  • 東京電力(TEPCO)
  • 四国電力
  • 三菱電線工業
  • パナソニック
  • ミサト

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