地震で石油ストーブが売り切れ。さてどうする?

 地震による計画停電や被災により、3月中旬になるというのに、石油ストーブが売り切れ状態です。
現在、石油ストーブは店頭から消えています。通販などでも、まず買うことはできません。福島原発の状況などから、不安感で「もしものために」石油ストーブまで買っている人がいるかも知れません。

 では、本当に電気を使わない石油ストーブなどの暖房機器が必要な人はどうすれば良いのでしょうか?

 ひとつの方法としては、物をたくさん持っている人を訪ねてみるということがあります。高齢者で、広い一軒家に住んでいる人などは、昔使っていたものを捨てられずにたくさん持っているということがよくあります。倉庫に石油ストーブが2つもあるなどという例も結構あるものです。親戚や親しい人にそのような方いらっしゃる場合は、尋ねてみましょう。

 その他、カセットガスコンロを利用する、ガスストーブを使うという方法があります。しかしカセットガスコンロも売り切れ状態です。ガスストーブはまだ店頭にあるようですが、停電でもガスが使える必要があります。

 広い一軒家などであれば、薪ストーブを買うという方法もあります。薪ストーブはまだ店頭にあるようです。 薪ストーブは薪を燃やすストーブで、普通は煙突などを設置しなければなりません。地震により設置工事をやってくれる人がいない場合もあるかも知れませんが、自分で工夫できる人であれば本体だけ買ってきて自分で取り付ける方法もあります。
 薪ストーブは高価なものが多いですが、1万円を切るものもあります。
薪ストーブを使う場合は、木の枝などの燃料が必要です。
また、安全上、床の上に直接置けないものもあります。
その他、防火や換気には細心の注意を払ってください。


 地震や津波の被災地では、燃料が全く手に入らず大変な状況の所が多いようです。
ひとつの方法として廃材を燃やすということがあります。テレビなどで視る限り、津波による廃材を燃やしている所もあるようですが、まったくやっていない所もあるようです。

 廃材となった角材は津波で水に浸かっても、結構燃えるものがあります。ずっと水に浸かっていて角材の芯まで水を含んでいるようなものは駄目ですが、ちょっと水に濡れても、すぐに乾いてしまうものも結構あります。また、木の枝なども利用できます。
燃やす廃材は、複合材を避け、なるべく純粋な木のものを選びましょう。複合材は有毒ガスが出る場合があります。

 体育館などの広くて天井の高い場所であっても、廃材を燃やすことは、火災や換気の問題から止めた方が良いのですが、寒気で命に係わるような現状ではそうも言っていられないかも知れません。

 より安全に廃材を燃やす方法ですが、
先ず、床が汚れないように、ブルーシートなどを敷きます。
その上に厚さ15cmくらい土を敷きます。燃焼部位より十分に広めに敷きます。
その上に煉瓦などを4点に置き、煉瓦を四隅にしてその上に18リットルの石油缶を置きます。このとき安定性には十分気を配ってください。
石油缶の底の方には空気穴をいくつか開けておきます。
石油缶の中に廃材を入れて燃やします。
高い場所の窓を開けるなどして、換気には万全の注意を払ってください。
バケツに水を入れて近くに置き、必ず火の番をする人を置きましょう。

 石油缶などが無い場合は、他の鉄材などで、火が地面から離れた所で燃えるようにしましょう。どうしても、焚き火のように床上で燃やす場合は、土の厚さを30cmくらいにしましょう。但し、これで絶対に安全ということではないので、実際の状況に応じて、より安全な方法をとってください。

 一般の家の屋内や狭い場所で廃材を燃やすのは危険なので、止めましょう。

2011年3月17日